道路族裁判を傍聴して

昨年より、頂いておりました道路族裁判を傍聴したという体験談です

大変掲載が遅くなりました

実際に大変な道路族被害に合われている方からのご報告です

裁判の内容と記事の内容に偽りが無い事の確認として裁判資料も合わせて頂き内容確認させて頂いております。

 

道路族裁判を傍聴して

横浜地裁での道路族裁判を傍聴して特に残念に思ったのは、被告らから”迷惑を掛けて申し訳なかった”という気持ちが、何ら感じられなかったことだ。

路上での迷惑行為に苦しみ、実際に引越しにまで至った家庭がある。

精神的苦痛と、経済的損失は相当なものだろう。

 

しかし被告らの主張は、こうだ。

「私達は、玄関先の延長とも言える道路で子ども達を遊ばせながら、住民同士の親交を深めていた。

平日はせいぜい2、3時間程度。

これを騒音だと主張する原告らの請求は、全く理解できません。」

 

これは建設的な話し合いは難しかっただろうと感じた。

 

  • 事件の概要

以下、簡略に羅列する。

【平成26年12月】路上で大声等が発生する状況が継続し、原告らの生活に影響を及ぼすようになる。原告長男は部屋での勉強が出来ず、病気の時も休めずにいた。

【平成27年2月】回覧板が回る。(これは原告以外に迷惑に感じていた住民が作成)

「私道は車の出入りがあって危険です。

また、休息中、来客中、勉強中等、其々の事情で生活しています。

お子様が長時間大声を出して遊ばれる等の場合は、公園や指定施設でお願いします。」 

※徒歩10分圏内に、大小4つの公園あり。

 

しかし、状況は改善されず。

 

裁判所にて

被告「回覧板にはサインをしたが、うちのことではないと思っていた。」

 

【6月下旬】被告ら5世帯は、路上にテーブルや椅子を用意して合同の食事会。

 

一週間後、

【6月下旬】被告ら5世帯は、路上にてBBQ。午後9時頃に終了し、花火も。

 

二週間後、

【7月中旬】被告ら5世帯は、路上にてBBQ。

 

ここで耐え切れなくなった原告が初めて申入れをし、被告らに路上BBQや、子を路上で遊ばせるのを控えるよう求めた。

 

被告ら「BBQの音量は、普通に会話している程度なので、普通。

子ども達を遊ばせるのは、保護者もついて注意して遊ばせている。

BBQについては、今後は事前に連絡をする。」

 

【10月上旬】

原告が被告らに、路上でこれ以上の騒音を発しないよう求めた。

そして被告らと口論なり、被告らは警察を呼んだ。

 

【10月中旬】

被告らは、アンケートを原告以外の全世帯に配布した。

「子どもを持つ世帯から、私道で子ども達が遊ぶ事、イベント開催等について意見交換させて下さい。先日、夜中に警察が出動するトラブルがありました。皆さんの安全の為にもご意見をお聞かせください。

なお、ご意見を頂けない場合には、我々の意見に賛成と考えております。

~中略~

子どもを持つ世帯としては、遊ぶ時は親が付き添いこれまで通り遊ばせたいと考えています。

また、BBQや花火等をする際には、その事を決めた時点で早めに連絡を致します。」

 

なお、アンケートの結果は、裁判で開示要請があったが開示されなかった。

これについては、

被告「今、回答する時じゃないと思っている。」

 

【10月中旬】

原告、防犯カメラを設置。

被告は設置位置を確認するため、原告宅を数回にわたり覗き込んだ。

 

【10月下旬】

原告長男が、路上で大声を出している被告らを証拠撮影。

被告らは警察に通報し、翌日、警察官が事情聴取をした。

 

以後、原告は引越しを決意し、訴訟を提起した。

 

  • 真摯な対応があれば

やはり裁判にまで至ってしまうのはそれなりの理由がある。

その行為に「困っている人がいる」とわかった時点で、謝罪し、近隣住民の生活を尊重する意思があれば裁判にまで発展しなかったのではないか。

しかし彼らは、例え迷惑と言われようが道路本来の用途に沿わない利用をしたいという思いが勝り、話しは平行線となった。

程なく裁判になり、結果BBQは催されず、路上での従前のような遊び声の発生は収まり、被告らに軍配が上がったが、高額の損害賠償金ということもあり被告らも相応の弁護士費用等の出費があっただろう。

 

困っている側は我慢に我慢を重ねて、限界に達し申し出をしている。

 “そこで生活している人がいる”という事を忘れずに真摯な対応を心掛ければ、回避できる争いごとは多々あるのだと思う。

 

  • 測定値は重要

とは言っても、「道路族」・・・。話しをして解決出来るなら社会問題にはなっていない。

やむを得ず訴訟を見据えるなら、証拠は重要になる。

 

判決文には

「騒音測定が行われていない為、騒音の程度を正確に把握することが困難」

「騒音が発生したという具体的な日時や音量を特定するに足りる的確な証拠がない。」

ともある。

騒音訴訟では、音の測定値は特に重要になるだろう。最近では、道路族に悟られないよう測定してくれる業者もあるようだ。

 

過去の判例を見ると、神戸市の保育園騒音訴訟の判示では「保育園の公共性は認めるものの、それによって騒音の受忍限度に関して特別扱いすべきではない」と述べており、園児の声であろうと受忍限度を超えれば不法行為となり得る事がわかっている。東京都の噴水差止保全事件の決定文にも「一定の音量を超える子どもの声が騒音であることは自明であり」とある。

しかし、訴訟を起こすのはそう簡単な事ではない。

この裁判でも、原告被告ともに多額の出費を伴ったと思われる。

そもそも揉め事の発端を作ったのは道路族であるのに、この結末はとてもやりきれなく感じる。

 

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